設 立 趣 旨 書

 

我が国は、少子高齢化社会にあるが、限られた社会資源等用いて、いかにその人らしく、最期の時まで健やかに希望をもって

生きていくか、その道順を決め進んでいくのは、とても難しい時代を迎えている。

 

たとえば、我が国の医療機関は各地域の社会資源の一つであるが、医療制度の改革の中にあり、入院日数の制限や病棟の種別

も多岐にわたり、医療関係者にも充分理解されていない事が多い。福祉制度も、サービス内容・種別は多く、医療福祉業界は

もとより、一般市民にも福祉制度の内容は充分理解されているとは言い難い状況である。そのような医療福祉の切れ目のない

連携を構築するため、平成22年から、日本医療マネジメント学会主催の医療福祉連携講習会が開催され、医療・介護・福祉の

最前線で活躍されている講師の先生方から座学を受け、自分が住んでいるまたは、仕事をしている地域の医療機関や福祉機関・

地域包括支援センター等での実習を実施し、実習内容をレポートにまとめ、講習会修了する。

この講習会を受けると、医療介護福祉にまたがる問題も、当事者の身になり、問題点を分析し実践的な解決法をいくつか

見出せるようになる。この問題分析力および解決力こそ、今の我が国の各方面における諸問題の解決において、

必要とされている。このため、本法人は、医療福祉連携講習会修了者を中心に、医療介護福祉等の多分野にまたがる問題等に

ついて、当事者の身になり、問題点を分析し実践的な解決法をいくつか見出していくためのスキルを身につける場やスキル

アップをする場を設定・提供・共有し、問題解決にあたる人材の育成や、一般市民にも問題解決につながる知識等を広く

知って頂き、有効に社会資源を各々活用し、その人らしく最期の時まで健やかに希望をもって生きていくかを、自らの知恵と

決断をもって決めていける社会の構築を目指していく。

 

そのために、医療福祉連携に横たわる諸課題についての調査研究や、各地域では、市民に対する医療介護福祉の知識をつけて

もらうミニ連携講習会(仮称)や、地域総参加での地域包括ケアシステムの確立、多職種連携を強くするケアカフェの実施

など、活動を拡げていく必要があると考える。

 

研究や調査などの資金を集めるためにも、いまの任意団体では難しく、NPO法人となることで組織の基盤を確立し、情報公開

を進めることにより社会的な信用を得て、医療介護福祉等の多分野にまたがる問題等について、国民皆で解決していく社会の

醸成に力を尽くしていきたいと思う。

 

 

 

平成29年 7月 7日